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登山しなくても楽しめる|八島湿原・車山・ビーナスラインのゆる登山案内

ニッコウキスゲの季節にビーナスラインを走り、八島湿原と車山肩を散策する「ゆる登山」ガイド。見頃・駐車場・混雑対策・夏の気候注意点まで、実体験をもとに紹介します。


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登山しなくても楽しめる

霧ヶ峰・八島湿原1は木道を歩いて湿原を一周するだけなら、運動靴でも十分回れてしまいます。 ニッコウキスゲが咲き誇る7月中旬の車山肩は、私が知るかぎり、あれだけの花を手軽に見られる場所はそうありません。

ビーナスラインを走ってきた疲れが一瞬で吹き飛ぶ、あの黄色の絨毯を一度見ると、毎年また来たくなります。

この記事では、ニッコウキスゲのシーズンに合わせた八島湿原・車山・ビーナスラインの散策を実体験ベースでまとめています。 「登山らしい登山はしたくないけれど、高原の景色と花を楽しみたい」という方に届けば幸いです。

車山肩のニッコウキスゲ その1

車山肩の丘全体にニッコウキスゲが咲く(2019, 筆者撮影)


まず全体像をつかむ

この一帯は、長野県のほぼ中央に位置する霧ヶ峰高原です。 標高は1600〜1925m前後、ビーナスラインという高原道路がそのまま稜線近くを走っているため、車で来ても標高2000m近い景色に浸れるのが最大の魅力です。

今回紹介するのは主に3か所です。

スポット標高目安歩く量の目安ニッコウキスゲ特徴
八島湿原約1630m一周約4km 約1時間半〜○ 湿原周辺に散発的に咲く高山植物が豊富、木道整備済み
車山肩約1800m駐車場からすぐ◎ ニッコウキスゲの名所丘・斜面がニッコウキスゲに染まる

ニッコウキスゲの名所は車山肩です。 八島湿原も十分美しいのですが、一面の群落という意味では車山肩が圧巻です。 ビーナスラインをドライブしながら、両方に立ち寄るのがおすすめです。


ニッコウキスゲ

ニッコウキスゲ(2019, 筆者撮影)

ニッコウキスゲの見頃と混雑

見頃の目安

例年、7月中旬前後 をピークに8月のお盆前まで楽しめます。 ただし開花は年によって1〜2週間前後することがあるため、訪問前に霧ヶ峰自然保護センターなどの公式情報を確認するのがおすすめです。

霧ヶ峰自然保護センター 霧ヶ峰ブログ:link

車山肩のニッコウキスゲ その2

富士見台方面の斜面にも咲く(2019, 筆者撮影)

混雑について

ニッコウキスゲのシーズン中、車山肩と八島湿原の駐車場は路肩に待ちの渋滞ができます。 週末はビーナスライン上に車列ができることも珍しくありません。 そのままの状態でしばらくビーナスライン上に停まるわけですから、トイレも休憩も思い通りにいきません。

私の経験上、早朝6~7時台には到着するのがおすすめです。 朝のニッコウキスゲは花が開いていて鮮やかですし、空気が澄んでいて眺望も良い。 そして何より、駐車場がまだ余裕のある時間帯です。

出発前にトイレを済ませておくこと、飲み物・行動食を車内に積んでおくこと、この2点でずいぶんと快適さが変わります。


八島湿原の歩き方

八島湿原と八島ヶ池

湿原と八島ヶ池(2024, 筆者撮影)

八島湿原の木道は整備されていて、湿原をぐるりと一周できます。 一周の距離は約4kmほど、のんびり歩いて1時間半〜2時間が目安です。 途中でベンチに腰かけたり、双眼鏡で鳥を探したり、写真を撮りながら歩くと半日コースにもなります。

全体的にフラットで歩きやすいのですが、ひとつ注意点があります。 木道は雨や朝露で濡れると滑ります。 ゆるやかな木道でも、湿っているときに急ぎ足で歩くと転倒リスクがあります。 特に小さなお子さんや、荷物を持ちながら歩く方は足元に気をつけてください。

靴はスニーカーでも回れますが、ソールのグリップがしっかりしたものの方が安心です。 ハイキングシューズがあれば尚良し。


夏の気候、2つの注意点

高原だから涼しいだろう、と思って薄着で行くと少し痛い目に遭います。 夏の八島湿原・車山周辺には、特有の気候条件があります。

日差しが強く、逃げ場所がない

標高1600〜1800mの高原は、平地より紫外線の影響を受けやすいとされています。 さらに湿原や草原地帯には木陰がほとんどありません。 晴れた日は全方位から日差しが降り注ぐ状態が続きます。

日焼け止めや帽子は当然として、私が特におすすめしたいのが日傘になる折りたたみ傘です。 UV対策の折りたたみ傘を持っていくと、移動中に差すだけで体感温度がかなり変わります。 そしてこの傘が、次の注意点でもそのまま役に立ちます。

午後の夕立と、濡れた木道の危険

霧ヶ峰は夏の午後に天気が崩れやすい場所です。 晴れていた空があっという間に真っ暗に急変し、雷雨になることも珍しくありません。

問題は、木道が濡れると非常に滑りやすくなることです。 急ぎの場合でも濡れた木道では転ばないように丁寧に歩いてください。

午後から天気が崩れそうなときは、早めの撤収が鉄則です。 出発前に天気予報を確認して、午前中に散策を終えるスケジュールにしておくと安心です。

霧ヶ峰の夏空と雲の発達しはじめている様子

午後になると積乱雲が発達しやすい
空の変化を意識しながら歩くのが夏の高原のポイント
蝶々深山にて(2022, 筆者撮影)

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服装と持ち物の目安

長々と説明するより、一覧にした方が使いやすいと思うのでまとめます。

アイテム理由
薄手のウィンドシェル風除け、体感温度が下がる
レインウェア携行推奨。100均雨具でもよいが、本格的な散策ならレインウェアが安心
日傘になる折りたたみ傘日差し避け+夕立の初動対応に両用できる
帽子とサングラス熱中症・紫外線対策
歩きやすい靴(グリップあり)濡れた木道対応
飲み物混雑時は売店も混む。早朝は売店未開の場合も
行動食(おやつ)渋滞・待機時間の備え
小銭有料トイレ(車山肩等)用
着替え長袖半袖が一枚ずつあると良いです。雨などで濡れた場合の替えにもなります。

レインウェアまで要るの?と思うかもしれませんが、夏の高原でにわか雨に降られると体温がみるみる下がります。特に昼からは天気が急変しやすいので携行推奨としました。

小銭は重要アイテムです。持っていないと有料トイレで詰む可能性があります。最近は電子決済が多く忘れがちなのでご注意を。


ビーナスライン沿いで立ち寄れる場所

散策のあとはビーナスラインをそのまま流して帰るのも楽しいです。 霧ヶ峰周辺には高原カフェや売店もいくつかあり、ドライブの寄り道として気持ちよく使えます。

また、下山後・帰路の温泉も充実しています。 上諏訪・下諏訪方面の日帰り温泉は、長野道諏訪ICからも近く、立ち寄りやすいです。

帰りの運転については、高原散策でも意外と脚が疲れていることがあります。 特に木道の段差を何度も繰り返したり、砂利道を歩いたりしていると、膝や股関節にじわじわダメージが溜まっています。 温泉で温まってから乗車するのは良い選択ですが、湯上がり後すぐに長距離運転すると眠気が増す場合があります。 眠気を感じたら必ず休憩や仮眠をされることをお勧めします。


FAQ

八島湿原はスニーカーで歩けますか?

木道中心の範囲であれば歩きやすい靴でも回れます。 ただし、雨の後や朝露で木道が濡れている場合は滑りやすくなります。 グリップのしっかりしたスニーカーか、ハイキングシューズの方が安心です。

ニッコウキスゲの見頃はいつですか?

車山肩は例年7月中旬前後 をピークに8月のお盆前まで楽しめます。年によって前後するため、訪問前に霧ヶ峰自然保護センター(霧ヶ峰ブログ:link)などの最新情報を確認するのがおすすめです。
また、八島湿原は9月まで様々な高山植物が咲く最盛期となります。

八島湿原に咲くシモツケとシシウド

八島湿原のシモツケとシシウド(2019, 筆者撮影)

混雑を避けるには?

ニッコウキスゲシーズンの週末は、車山肩・八島湿原ともに駐車場が満車になり、ビーナスライン上に渋滞が発生することがあります。 早朝6〜7時台の到着が効果的な対策です。

雨の日でも楽しめますか?

霧に包まれた湿原には独特の雰囲気があって、それはそれで美しいです。 ただし木道が滑りやすくなること、大気の状態によっては落雷のリスクがあることを踏まえた上で判断してください。 落雷については開けた場所や木の下を避け、低い姿勢をとる等の対応がありますが、発雷確率が高い場合、雨脚が強いときは無理せず車内や売店エリアで待機するのが安全です。

幻想的な霧の湿原

幻想的な霧の湿原(2022, 筆者撮影)

子ども連れでも行けますか?

木道エリアであれば小さなお子さんでも歩けます。 濡れた木道の滑りと、夏の日差しへの対策をしっかり準備すれば、高原の景色を一緒に楽しめる場所だと思います。


まとめ

八島湿原と車山肩のニッコウキスゲは、「登山をしなくても2000m級の高原の雰囲気を味わえる」という意味で、ゆる登山入門としてかなりおすすめできる場所です。

整理すると、

  • ニッコウキスゲの名所は車山肩、八島湿原は湿原散策の楽しさが主役
  • 混雑を避けるため早朝到着がおすすめ。トイレ(小銭も)・飲み物・行動食はしっかり準備
  • 日差しが強く逃げ場所がないので折りたたみの日傘が便利
  • 午後の夕立と濡れた木道に注意、空を見ながら早めの撤収を

ゆる登山度チェック

項目評価
歩行時間1~2時間程度
標高差少なめ
足元木道・遊歩道中心。ただし濡れると滑る
服装防風着・レインウェア携行推奨
車アクセス比較的しやすい
初心者向き向いているが、山の天気には注意

※八島湿原と車山肩を結ぶハイキングコースは「ゆる登山」向きではない2のでご注意ください。

この記事が、初めてビーナスラインを走る方や、ニッコウキスゲのシーズンに合わせて計画している方の参考になれば嬉しいです。


  1. 八島・八島ヶ原の違いについて。八島ヶ原湿原が正式名称ですがエリア一帯は八島湿原と呼ばれて一般的に広く定着しています。それに倣い当記事でも八島湿原と呼んでいます。 ↩︎

  2. 標高差200m前後 ↩︎

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